12 第三の省察 諸聖人の模範について

聖人たちのたくさんの模範を省察しなさい。天主を愛し、信心の生活を送るために、彼らは、どのような犠牲を惜しんだであろうか。殉教者は、その不撓不屈の決心を保護するために、どのような拷問をしのいだであろう。中には百合の花よりも白い純潔、ばらの花よりも紅い愛徳を有する美しい貴婦人が、か弱い身をもって、無数の拷問の苦痛をしのいだものがいます。そして、信仰を守るというばかりではなく、信心の誓いを果すために、その決心を貫いたものもいます。すなわち、あるものは貞潔を失うよりも、むしろ死を選び、あるものは貧しい人に仕え、困難の中にある人を慰め、死者を葬るために殉教の苦しみを忍耐しました。ああ、このような際に、か弱い女性が示した勇気と決心とは、実に驚くべきものでした。また、たくさんの証聖者の群れを見なさい。彼らが世間を軽蔑した気力、決心を貫いた勇気は、これもまた、筆紙のおよぶ限りではありません。いかなる困難も、彼らの決心を変えることができず、天主にまったく仕え、自分の身を捧げ、この決心を立派に守り通したのです。聖アウグスチノがその母モニカについて記しているところを読みなさい。彼女は、自分の結婚生活、および、寡婦生活において、天主に誓った奉仕の御約束を、きわめて完全に守りとげました。また、聖イエロニモが、愛する娘パウラについて記したところを読みなさい。彼女は、どれほどの障害、境遇の変化を冒して、天主に仕えたか。このような優れた保護者を有する以上、私たちに耐えられないことはないはずです。彼らもまた、現在の私たちと同じものがありました。彼らも私たちと同じ天主のために、同じ徳を修めたのです。ですから、私たちも、私たちの境遇と天分との範囲の中において、私たちの決心、清い宣誓を守って、なぜ、同じことができないのであろうか。