3巻35 この世では常に試練がある

「子よ、この世において、あなたは、いつまでも安心する時がない。生ある限りあなたにとって、霊的な武器がいる。あなたは敵に包囲され、四方から攻撃を受けている。忍耐の盾を用いないなら、まもなく傷を負わされるだろう。全て私のために、耐えようという真実な意志を持って、しっかりと私に根をおかないなら、あなたはこの戦いに勝てず、また聖人の勝利も受けられない。だから、あなたは、すべての妨害を雄々しく踏み越え、力強く立ち上がらねばならない。報いは勝利者に与えられ(黙示録2・16)、怠惰なものには悲惨が残される。あなたが、この世に休息を求めるなら、どうして永遠の休息にいたれよう。この世で多くの休息を求めることをやめて、心を忍耐に備えよ。この世ではなく天に、人間その他の被造物ではなく、ただ神のうちに、真の平和を求めよ。あなたは神のために、労苦、苦痛、誘惑、患い、不安、欠乏、病気、侮辱、悪口、避難、辱め、狼狽、叱責、軽蔑を、快く耐え忍ばねばならない。これらは、徳を積む役に立ち、キリストの弟子を試して、天の栄冠を準備するものである。私は、短い労苦の代わりに、永遠の報いを、一時の辱めの代わりに、不朽の光栄を与えよう。あなたは思いのままにいつでも、霊的な慰めが与えられると思うのか。聖人さえも、絶えず慰めを持ってはいなかった。むしろ幾多の試練と、患難と、憂悶とを味わった。しかし彼らはあくまで忍耐し、自分自身よりも神に拠り所をおいた。それは、この世の苦しみが、来世の光栄と比べ物にならないことを、知っていたからである(ローマ8・18)。あなたは、多くの人が、涙と労苦の末に得たものを、すぐ手にしようと思うのか。主の援助を望みつつ、勇ましく戦え(詩篇26・14)。心を安らかにせよ、信頼を失うな、戦場から退くな。神の光栄のために、身体と心と戦いのために投げ出せ。私は、無上の報いを与え、あらゆる試練の時、あなたと共にいる」。