2 神を知るための道

世界―世界の運動、生成、偶有性、秩序、美から出発して、宇宙の起源と目的としての神を知ることができます。

聖パウロは異教徒について次のように言明しています。「神について知りうることがらは、彼らにも明らかです。神がそれを示されたのです。世界が造られたときから、目に見えない神の性質、つまり、神の永遠の力と神性は被造物に現れており、これを通して神を知ることができます」(ローマ1∙19-20)。
聖アウグスチヌスは次のようにいっています。「陸の美を不思議に思い、海の美を不思議に思い、膨張し、流通する空気の美を不思議に思い、天の美を不思議に思い、……これらのすべてのことがらの原因を問いただしなさい。すべては、『ごらん、わたしたちは美しいのだ』とあなたに答えています。これらの美はこれらの事物の宣言なのです。変化するこれらの美は、変化することのない美しいかたでなければ、だれが造ったのでしようか、」。

人間―真理と美に向かって開かれた心、倫理的感覚、自由、良心の声、限りないものと幸福へのあこがれを持っている人間、この人間は神の存在について自問します。これらのすべてのものを通して、霊である自分の魂のしるしを認めます。「人間の中にある永遠なるものの種は、物質だけに還元することはできないので」、このような霊魂の起源はただ神のうちにしかありえません。

世界と人間は、第一原理でも究極目的でもないことを示します。両者は、初めも終わりもない存在そのものにあずかっています。ですから、これらの多様な「道」によって、人間は、いっさいのものの第一原因、究極目的である一つの実在が存在するということを知ることができます。すべての人は、この実在を「神」と呼んでいます。

人間はその諸能力によって、人格神の存在を知ることはできます。しかし、人間が神と親密な交わりを結ぶことができるように、神は自由にご自分を人間に啓示し、信仰をもってこの啓示を受け入れることのできる恵みをお与えになりました。とはいえ、神の存在の証明は、信仰を受け入れるように人の心を整え、信仰が人間理性に対立するものではないことを悟らせる助けともなりうるのです。