1 なぜ、この精神の第二夜が、感覚の第一夜よりも暗いのか?

神にまで至るには、第一夜である感覚の夜、第二夜である精神の夜、第三夜である神の夜を通ることによってなされる。この第二夜は真夜中に例えられ、この三夜のなかでもっとも暗い。なぜなら、感覚の夜である第一の夜は、いわば宵の口にあたり、真夜中ほど、光がすっかり消え失せているわけではない。夜明け前にあたる第三夜も、すでに陽光が近いのであって、真夜中ほど暗くない。神の陽光による照らしの寸前にあるからである。

ところで第二夜が第一夜よりももっと暗いのは、感覚の第一夜が、人間のより低い部分、すなわち感覚的なもにに属し、したがって外部的なものであるのに対し、清新の第二夜は、人間のより高い部分、すなわち理性的なもので、それだけにさらに内的で、さらに暗いのである。これは、理性の光から霊魂を引き離し、霊魂を盲目にするからである。