2 罪の定義

罪とは、理性や真理、そして正しい良心に背く過ちです。また、あるものへのよこしまな愛着による、神や隣人に対する真の愛の欠如です。罪は人間の本性を傷つけ、その連帯を損ないます。罪は、「永遠の法に背くことばや行い、あるいは望み」という定義がなされています。

罪は神に対する侮辱です。「あなたに、あなたのみにわたしは罪を犯し、御目に悪事と見られることをしました」(詩編51∙6)。罪は、わたしたちに対する神の愛に逆らい、わたしたちの心をその神の愛から遠ざけます。人祖の罪のように善悪を知ったり定めたりして「神のように」(創世記3∙5)なることを意図する、神への不従順であり、反抗です。したがって、罪は「神を無視するほどの自己愛」なのです。この高慢ゆえに、罪は救いをもたらされたイエスの従順とはまったく正反対のものなのです。

キリストのあわれみが罪に打ちかとうとしているまさに受難のときに、不信、凶悪な憎悪、指導者たちや群衆による排斥と嘲笑、ピラトの卑怯さと兵士たちの残忍さ、イエスにとっては非常に悲しいユダの裹切り、ペトロの否認と弟子たちの逃亡などという、さまざまな罪がその暴力を最高度に現します。やみと世の支配者の時であるまさにこの時、キリストの犠牲はひそかに、わたしたちの罪のゆるしが尽きることなくわき出る泉となるのです。