9 ゆるしの秘跡の効果

「ゆるしの秘跡の効果は、わたしたちに神の恵みを取り戻させ、崇高な愛のきずなでわたしたちを神に結ばせることにあります」。したがって、この秘跡の目的であり結果として与えられるものは、神との和解です。痛悔と敬謙な心をもってゆるしの秘跡を受ける人には、「良心の平和と静けさ、それに深い霊的慰めが与えられます」。神との和解の秘跡は真の「霊的復活」をもたらし、こうして、神の子としてのいのちの尊厳と宝とが取り戻されます。その宝の中でもっとも貴重なものは、神との友愛です。

ゆるしの秘跡は、わたしたちを教会と和解させてくれます。罪とは兄弟的交わりを破ったり傷つけたりするものです。ゆるしの秘跡はこの交わりを取り戻させてくれます。この意味で、教会の交わりに再び受け入れられる者をいやすだけでなく、所属の一員の罪によって傷つけられた教会のいのちに活力を取り戻させる効果もあります。罪びとは、聖徒の交わりの中に再び受け入れられ、あるいはその交わりの中で強められ、まだこの世を旅する状態にあるかすでに天上の祖国にたどり着いている人たちによって成り立っている、キリストのからだの肢体同士の霊的宝の分かち合いによって強められます。
「神との和解の結果、罪によって絶たれていた交わりを取り戻すことによって生じる、他のさまざまな和解が行われることを指摘しなければなりません。つまり、ゆるしを得た告白者は心の奥底で自分自身と和解し、そこで真の自分を取り戻します。さらに、自分がある意味で侮辱し、傷つけた兄弟姉妹たちと和解します。そして教会と和解し、ついには全被造物と和解します」。

ゆるしの秘跡で、罪びとは神のあわれみ深い裁きに自分をゆだねながら、この世のいのちの終わりに受ける裁きを何らかの形で前もって受けています。実際に今、この世で、死といのちのどちらを取るかという選択の機会がわたしたちに与えられています。大罪は人を神の国から閉め出しますが、ただ回心の道を歩む人だけが神の国に入ることができます。悔い改めと信仰とによってキリストに回心した罪びとは、「裁かれることなく」(ヨハネ5∙24)、死からいのちに移ります。